母ちゃんを通わせたい施設6
- 投稿日:2022年 2月10日
- テーマ:アンチエイジング・ハウス / 人生を変えるリノベーション / 住まい / 理念
母の介護をきっかけに、子育てから介護までが楽にできる
小さな家を建てたのが2009年になります。
この家の一番の特徴は、脱衣所~浴室~トイレが並んでおり、
通り抜けることができる間取りになっていることです。
妻・利佳子が長い時間立っているのが、キッチン前になりますよね!
そこを動線の基準と考え、水回りを近くに並べます。
家事をする場合は、ほとんどが同時に進行と
なります。食事を作りながら、洗濯、お風呂の掃除、
さらに母の介護もしなければなりません。
母は自分でトイレの用を足すことはできましたが
たまに粗相することもあります。
その場合妻がトイレで脱がせ、脱がせた衣類は浴室で洗うのですが、
通り抜け出来るためにDKを通ることがありません。
予洗した後は隣の洗濯機に入れて完了です。
何よりも家族に見られることがないので、
母の誇りを護ることにつながるのです。
これには更にメリットがあるのです。
粗相した場合お尻を洗うのがとても簡単です。
浴室の壁には手すりがあり、母は立ったままシャワーでお尻を洗ってもらえるので
気分良くベッドに戻ることができるのです。
ある日妻が泊りで、私と母だけで過ごす日がありました。
母は粗相をしてしまい、自分で始末しようとしますがなかなか上手にいきません。
余りにもトイレが長いので私が覗いてみると一人で格闘しておりました。
息子には声を掛けられなかったのだと思います。
嫌がる母の下着を脱がせ、浴室で母のお尻を洗います。
「誰もが通る道なので仕方がない!」という私の声に、母は涙ぐみます。
私は顔を見られないようにしておりました。 つづく
石川シュウジ
*この間取りは子育てにも楽ちんなのです。
料理をしながら、小さな子どもが「お母さん、ウンチ出たよ!」と
呼ばれても、動線が短いので即対応できます。
お漏らししても、浴室で予洗して洗濯機へポイ!
子育てと介護は同じ動線となるのです。